著者プロフィール
【どのような企業にも必ず“存在意義”があり、常に“長所を核とした成長の種”はある】をモットーに、企業の三宝である「理念やトップのビジョン・戦略」、「マーケティング」、「人・組織・マネジメント」、そしてその結果としての「財務」といった各要素を多角的に判断し、事業全体のデザイン・再構築していくことをテーマにコンサルティング活動している。 株式公開をはじめ、事業再生や事業承継がからんだ事業計画立案、M&A案件にも多く関わっており、現在、船井総研の海外コンサルティング部門・経営戦略コンサルティング部門を統括している。
船井(上海)商務信息咨詢有限公司 董事 及び Bangkok Consulting Partners Co.,Ltd.の船井総研側役員もかねている。

○主な著書
「最新ビジネスデューデリジェンスがよーく分かる本」 秀和システム 刊
「図解入門ビジネス 最新中期経営計画の基本がよーくわかる本」 秀和システム 刊
「経営の極意」 総合法令 刊(船井総研社員との共著)などがある

2日目 “今ある商品”を売れる商品に変えるコツ

“売れる”営業集団に変える7つのコツの第二回目です。今回は、“今ある商品”を売れる商品に変えるコツについて話をしたいと思います。

メーカー経営者の方々によく言う言葉があります。
「いい商品が売れるのではなく、売れる商品がいい商品です」
 
これをいうと、大抵の方はムッとされます。しかし、営業を再設計し、ターゲット顧客に上手に知ってもらうことができれば、多くのお客様に商品が試されます。そして、市場の声が沢山集まることとなり、商品改良もすすみ、当然コストも下げることができていきます。つまり、最初からすばらしい商品というのは少なく、売れることにより、本当にいい商品になっていくという意味です。だからこそ営業全体の再設計は欠かせません。

さて、それでは、商品設計の話に入りましょう。
営業全体の設計において、最も重要なものが商品であるということは、言うまでもありません。
そこで、我々がコンサルティングに入る場合、まずメーカーであっても卸業態であっても聞くことがあります。
 「御社の最も得意な商品、強みが発揮できる商品は何ですか?」

業績の悪い会社ほど、この質問に対して、以下のような答えが返ってきます。
「自社は○○の領域では、何でもできます。何でも揃います。」
これは、何でもできる症候群といって、何でもできるは、何もできないのと同義語です。それでは、新しいお客様をつかまえることはできません。

そこで、まずお客様とともに、想定市場で一番になれる可能性のある商品を設定することからはじめます。「一番なんて、そう簡単じゃないよ」と思われるかもしれませんが、自社が勝てる領域に絞り込みをかけることにより、一番はどんな会社でもとることが可能です。
当然、そのためのデータ分析や、トップとして、もっとも自信のある商品、強みが発揮できる商品という観点、また、顧客ニーズなども加味した上で中核となる商品(もしくは商品群)を決定します。

その上でその商品を中核に以下の3分類を実施します。

商品分類ポイント
フック商品メインにつながる商品で購買頻度の高いものを選定
メイン商品自社が本当に売りたい商品、強みが発揮できる商品
=市場で一番を目指せる商品を絞り込む
アフター商品中核にはならないが、客単価をアップできる商品

この観点で商品を分類することが重要です。特にこの場合、フック商品が重要となります。フック商品は、とりあえず口座を開く、付き合いをはじめる商品で、メイン商品につながる商品とします。そのために、購買頻度といって、対象顧客が買う可能性が高い、よく利用される商品(もしくはサービスでもOK)を設定することです。このフック商品は、極端にいうと儲けがなくても結構です。これを持てると、営業において新規開拓の可能性が一気に広がります。

【今回のポイント】
自社の強みが発揮でき、市場で一番を狙える商品に絞り込み、それを中核に商品を3分類で再設計すること。

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