コロナ禍が発生する前の2019年頃、スマートシティを実現する基盤(プラットフォーム)として、「デジタルツイン(デジタルの双子)」というキーワードが世界的に多用されるようになっていました。デジタルツインは「CPS (Cyber Physical System)」とほぼ同義で用いられることが多く、「現実世界の多様なデータをセンサーネットワークなどで収集し、サイバー空間で定量的に分析すること」を表わします。またデジタルツインとスマートシティは対とされ、「デジタルツイン(サイバー空間)が運用されている街(現実世界)」がスマートシティ――とみなされようとしていました。ところがこの動きは、オンラインでの活動を主とすることを要求するコロナ禍によって、急加速・急激な進化を経験することとなりました。 今後、デジタルツインは「都市内・都市間での広域連携を実現するテクノロジーフレームワーク」として、インターネットと同様に「スケーラブルであり世界標準であること」が必須となっていくでしょう。そのためには、「共通プロトコルの定義・制定」と「API (Application Programming Interface)の公開・連携」が必須となってきます。また、サイバー空間で定量的に分析した結果を現実世界にフィードバックするためには、その「価値判断基準となる標準的なKPI (Key Performance Indicator)」も必要となります。 本セッションでは、「デジタルツイン(デジタルの双子)」の構築に向けた研究開発・実証実験システム、さらにそのビジネス戦略の先行事例を紹介するとともに、その社会実装のシナリオを議論・展望します。 <要旨> ・ポリシー・ガイドライン・など地方自治体が取り入れるべき解決策。 ・ディスラプト(破壊)すべき既存ビジネスとは。 ・各都市が互換性を持つように陣頭指揮を取るプレイヤーとは。 ・API(Application Programming Interface)を公開する上での課題とは。 ・先導的実証実験システムの事例紹介。
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