2020年、新型コロナウイルスによる感染症拡大への対策として、小学校や中学校が臨時休校となり、大学のキャンパスも閉鎖される措置がとられ、多くの授業がオンライン化するなど、我が国の教育環境をめぐる大きな変化が訪れました。ところが、授業をオンラインで実施することには根強い反対もあり、多くの大学では対面授業の再開に向けた揺り戻しが起きています。 一方、『GIGAスクール構想』のもと、小中学校等の児童生徒に1人1台の端末と高速インターネット環境を提供・整備する施策が進んでいます。さらには補助金を伴う『EdTech』の試験導入や、『STEAM教育』※への大きな期待も道筋が見えており、それらはGIGAスクール市場を超える巨大産業に発展する兆しすらあります。しかし、授業をオンライン化するだけでも大騒ぎとなる中、ハードウェア・ネットワーク・アプリケーションが提供されたくらいで我が国の教育をめぐる状況は本当に改善するのでしょうか。 本セッションでは、当事者、研究者、政策担当者など、さまざまな視点から「我が国の学びと教育のデジタルシフト」をめぐる課題・論点を明らかにし、社会のDX (デジタルトランスフォーメーション) の要となる「教育環境の変化」について、参加者のみなさんとともに考えます。 ※:STEAM教育:Science、Technology、Engineering、Art、Mathematicsを、実社会での問題発見・解決に活かしていくための、教科横断的な教育 <要旨> ・社会のDXの要となる学びと教育のデジタルシフトの現状、政策と実践を概観 ・GIGAスクール時代のICT活用、その課題は? ・EdTechの導入・STEAM教育の実現にむけて ・10年先、そして30年後を見据え、こどもたち、そして私たち自身は何をどう学ぶのか
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