中村敬氏
ミズノ / フットウェアデザイナー
シューズデザイン歴16年。ミズノでは球技シューズからランニングシューズまで幅広いカテゴリの競技シューズのデザインを行ってきました。現在では実際に発売する商品のデザインだけではなく、3D技術を生かした新しいデザイン手法の開発や、バーチャルサンプルの制作、運用といった業務まで幅広く活動しています。
Adobe MAX 2021
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- 民間企業
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中村敬 氏
ミズノ / フットウェアデザイナー
Substanceを手にしたシューズデザイナーの話(ミズノ株式会社)
ミズノ フットウエア部門では社内でシューズデザイナーがバーチャルサンプル(以下VS)を作成しています。
VSは実際のサンプルの代わりに商品検討の際に使われ、実物のサンプルを作成する時間、サンプルを作成するための物的リソース、人的リソースの削減に役立てられています。
また、VSの活用は社内での商品検討用のみならず、カタログ画像や、商品販促用動画等のセルイン、セルアウトツールとしても使われ、多方面での活用の広がりを生んでいます。
このように多方面で使われるようなリアルで汎用性の高いVSをスピーディーに作成するため、Substanceは非常に重要なツールとなっています。シューズのVSは通常の工業製品と違い精密に設計図通りに作るだけでは十分なクオリティーとは言えません。縫製の際の材料のつぶれ、柔らかい素材に生じる皺など設計図には表現されないディテールを表現することで本当のリアリティーが生まれます。そういったディテールを加える際にSubstanceは無くてはならないツールになっています。
本セッションではVS作成におけるSubstanceの活用事例を具体例を通じて紹介したいと思います。
また、シューズデザイナー自身がバーチャルサンプルを作成する大きなメリットは、そのVS作成の技術をシューズデザインを新しく生み出す際のデザインワークに活かすことができる事です。Substanceを使うことで生まれる新しいクリエイティビティーを生み出すデザインワークの方法をいくつかご紹介します。