早川侑太朗氏
Isovalent
Software Engineer
2019年3月に慶応義塾大学政策メディア研究科修士課程を修了後、LINE株式会社にて内製クラウドVerdaのネットワーク関連機能の開発チームにて勤務。主にロードバランサの開発を担当。LINE株式会社を2021年に退職しIsovalentに入社。現在は同社のCiliumプロジェクトでBGPやSRv6との連携機能などを担当するチームのTech Leadを務めている。
Interop Tokyo カンファレンス 2023
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- その他職名
早川侑太朗 氏
Isovalent
Software Engineer
Segment Routing(2):応用の最前線 〜SRv6〜
Segment Routing (SR)は、コントロールプレーンの複雑性を縮減し、アーキテクチャをシンプル化しながら高度な機能を実現できるルーティングの技術です。これによってコントロールプレーンの複雑性を縮減し、アーキテクチャをシンプル化しながら高度な機能を実現できる特長があります。このSegment Routingのデータプレーンには、おもに通信事業者において先行展開された「SR-MPLS」と、native IPv6を利用した「SRv6」とがあります。ここではSRv6 (Segment Routing IPv6)の事例を中心に扱います。
SRv6は、Network Programmingという概念を持っています。これは、ネットワークシステムの設計者による、任意の機能のネットワーク内へのプログラミングを可能とするものです。
そこで本セッションでは、「Compute StackからSRv6機能の利用を可能にする、Cilium CNIの拡張およびeBPFを用いたSRv6データプレーン実装」「SRv6 Network Programmingを応用し、モバイルトラフィックをSR網で扱うためのSRv6 MUPの実装例」について紹介し、これからの分散コンピューティングとネットワーキングの新たな関係を探ります。
CNI: Container Networking Interface
eBPF: extended Berkeley Packet Filter
MUP: Mobile User Plane
<要旨>
●Compute StackによるSRv6実装
- Cilium/eBPFの詳細とSRv6実装
- ユースケース
●SRv6 MUP (Mobile User Plane)
- SRv6 MUP アーキテクチャ概要
- スライシング、分散コンピューティング・MECとの連携
●Q&A、ディスカッション