山尾志桜里

衆議院議員

仙台市生まれ、武蔵野市育ち。小6、中1に初代「アニー」を演じる。東京大学法学部卒、司法試験合格後、検察官を経て、2009年衆議院議員総選挙に初当選。現在、3期目。外務委員会、憲法審査会所属。国際議連IPAC日本代表共同議長、人権外交を超党派で考える議員連盟共同会長。自由と民主、法の支配を日本に根付かせるべく活動中。学校教育とスポーツ界をフェアにオープンに活性化するための日本版「タイトルⅨ」制定に関心。

2021世界平和経済人会議ひろしま 東京セッション 分断を癒し、乗り越える行動とは ~対話、共感、ソフトパワーによる平和への貢献が変える経済、社会、そして世界~

2021/10/08 〜 2021/10/08
  • 国内講演者
  • 国・地方公共団体
  • ディスカッション
  • 政治家

山尾志桜里

衆議院議員

東京オリンピック・パラリンピックから考える ~日本のスポーツ業界の現代化の必要性と未来~

2021年夏、「全員が自己ベスト」「多様性と調和」「未来への継承」という基本コンセプトを掲げた東京オリンピック2020が開催された。パンデミックによる様々な制約の中で開催した大会であったが、東京五輪は皮肉にも「いかに日本が多様性を欠く国であるか」、そして「未来に継承してはならない課題」を逆説的に炙り出した。パンデミック下での大会実施の是非、大会組織委員会のガバナンスと運営課題、いじめや障害者差別とジェンダー認識の課題、炎天下での競技実施や大会中の酒類提供の是非、競技者に向けた誹謗中傷など、さまざまな論議を呼ぶ“アジェンダ”が多く示された大会であった。スポーツは本来、国境と人種を超えて心を一つにすることにより、平和に貢献するものである。オリンピック・パラリンピックやW杯といった国際競技大会はその最たるものだが、スポーツがこのように国際平和にこれからも役立っていくためには、今大会で示されたアジェンダについて真剣に考え、健全な理念に基づき、スポーツが娯楽として、ビジネスとして健全に発展していくことが必要である。今大会を単に「スポーツを通じて、世界中の人々に日本の国力と日本らしさを示す機会」として捉えるのではなく、「社会や人の生き方を変化させるきっかけ・はじまり」として捉え、「誰のでもなかった問題」を「私たちの問題」にしなくてはならない。示された多くのオリンピックアジェンダを元に、多様な視点から課題を見つめ直し、日本のスポーツ界の健全な発展、ひいては競技者個人の平和実現と国際平和への貢献実現に向け、ビジネスを通じていかに解決していくかを議論したい。