島田久仁彦

株式会社KS International Strategies代表取締役社長 国際交渉人/紛争調停官/地政学リスクアドバイザー/危機管理コンサルタント/Executive Negotiation Coach/元国連紛争調停官・日本政府気候変動交渉官

現在も紛争の調停に携わる傍ら、各国政府・企業への危機管理のアドバイス、AI/Blockchainを用いた新規事業立ち上げなど、交渉・コミュニケーション術を駆使した仕事に従事。ハーバード交渉プログラム、FBI Crisis Negotiation Unitの教官を務め、リーダーのコミュニケーション術のコーチングも行う。2020年4月にThe Schranner Negotiation InstituteのNegotiation Expertに就任。2021年4月よりへいわ創造機構ひろしま(HOPe)のプリンシパル・ディレクターに就任し、核兵器のない持続可能な未来の実現に従事。

2021世界平和経済人会議ひろしま 東京セッション 分断を癒し、乗り越える行動とは ~対話、共感、ソフトパワーによる平和への貢献が変える経済、社会、そして世界~

2021/10/08 〜 2021/10/08
  • 国内講演者
  • 民間企業
  • ディスカッション
  • その他職名
  • 社長

島田久仁彦

株式会社KS International Strategies代表取締役社長 国際交渉人/紛争調停官/地政学リスクアドバイザー/危機管理コンサルタント/Executive Negotiation Coach/元国連紛争調停官・日本政府気候変動交渉官

経済安全保障から平和を考える

いま日本では、新型コロナウイルスの蔓延の初期段階において、生産の多くを他国に依存していたマスクや、重要な医療機器の確保に支障があったことから、感染症に関連する必要物品のサプライチェーンの見直しが進んでいる。また5Gや次世代移動体通信網等の研究・開発、半導体を含む機微な電子機器のうち、軍事転用可能な物品の生産・研究を国内回帰したり、自由で民主的な国々の間での連携を強化しようという調整も急速に進んでいる。その中で、日本の最大の貿易相手国である中国との関係のあり方については様々な議論を呼んでいる。経済安全保障は、国家安全保障の延長としての議論であり、安全保障上、国と国との経済関係をどのように整理すべきかについては、極めて繊細かつ慎重な議論が求められる。民主的で自由なビジネスを行うには、「平和」を前提とすることから、この点は避けて通れない議論でもある。一方、すでに経済的な相互依存の進んだ関係については、国だけでなく、それぞれの国民一人ひとり、そして企業等のビジネスプレイヤーの選択と行動も大きな意味を持つ。「平和」を保ちながら、双方が経済的に裨益する関係を維持・発展させる方策について、率直に議論したい。