羽生田慶介

株式会社オウルズコンサルティンググループ代表取締役CEO 経済産業省大臣官房臨時専門アドバイザー 認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン 理事

「政府」「ビジネス」「NPO/NGO」の全セクターにて社会課題解決を推進。 経済産業省(通商政策),キヤノン(経営企画,M&A),A.T. カーニー(戦略コンサルティング),デロイトトーマツコンサルティング 執行役員/パートナーを経て現職。一般社団法人エシカル協会 理事|認定NPO法人ACE 理事|一般社団法人グラミン日本 顧問| 多摩大学ルール形成戦略研究所 副所長/客員教授|経済産業省「Society5.0標準化推進委員会」「原産地規則勉強会」等政策検討委員

2021世界平和経済人会議ひろしま 東京セッション 分断を癒し、乗り越える行動とは ~対話、共感、ソフトパワーによる平和への貢献が変える経済、社会、そして世界~

2021/10/08 〜 2021/10/08
  • 国内講演者
  • 民間企業
  • ディスカッション
  • 理事
  • 社長

羽生田慶介

株式会社オウルズコンサルティンググループ代表取締役CEO 経済産業省大臣官房臨時専門アドバイザー 認定NPO法人フェアトレード・ラベル・ジャパン 理事

紛争とサプライチェーン ~公正な取引を踏まえて~

途上国を中心に起こる紛争と、私たちの日常生活で購入する物品は意外なところで繋がっているケースがある。たとえば貴金属・宝石は、紛争の片方の勢力の資金源になったり、それが子どもの労働により掘り出されている場合がある。また紛争には繋がらずとも、途上国においてはコーヒーなどの嗜好品や農作物が異常に安い労働力により生産され、それらの輸入品を日本で購入した場合、途上国の農業者にフェアな賃金が支払われず、大きな中間搾取が行われていることがある。輸入品をただ単に「少しでも安く」、「便利だから」という理由のみで購入することが、実は地球的規模では紛争を助長したり、生産国の住民を搾取する結果になることは多い。世界は物とお金で繋がっており、この点で、サプライチェーンは「平和」とも繋がっているのである。したがって、いわゆるエシカル・フェアトレードを先進国の日本で推進することは、途上国の平和構築に大きな影響を及ぼすことになる。この観点から、エシカル・フェアトレードを私たちの身近な日常に溶け込ませるために私たちには何ができるか。消費者としての個人と、供給者としての企業それぞれの立場から議論したい。