須賀祐治

(株)インターネットイニシアティブ セキュリティ情報統括室 シニアエンジニア

専門分野: Applied Cryptography, Blockchain, Decentralized Autonomous Organizations(DAOs), Identity Management, Secure Protocol Design.九州大学 数理学研究科 修了, 筑波大大学院システム情報工学研究科博了.博士(工学).2008年7月より現職.CRYPTREC 暗号技術活用委員会 委員,暗号技術調査WG(高機能暗号)委員, 暗号鍵管理ガイダンスWG 委員.暗号プロトコル評価技術コンソーシアム 幹事.BGIN(Blockchain Governance Initiative Network) co-initial Contributor.ISO/TC 307 国内審議委員会委員,エキスパート.Cryptoassets Governance Task Force(CGTF)member.情報処理学会 CSEC研究会 主査.ACM AsiaCCS2022 General co-chair.IWSEC2022 General co-chair.IEEE Hyper-Intelligence Technical Committee, Technical Board member.

Interop Tokyo カンファレンス 2022

2022/06/15 〜 2022/06/17
  • 国内講演者
  • 民間企業
  • ディスカッション
  • その他職名

須賀祐治

(株)インターネットイニシアティブ セキュリティ情報統括室 シニアエンジニア

量子セキュリティ:矛と「盾」

量子コンピューティングの出現によって、セキュリティシーンも変化します。本講演では、量子コンピュータの発展により危殆化する暗号技術について展望します。 「量子コンピュータにより解読される」という公開鍵暗号。公開鍵暗号技術のおかげで、現代人はインターネット上で初見の人々・顧客とお互いを確認し、秘密を守り、データの改竄の危険もなく、社会活動に取り組むことができています。このさき量子コンピュータの発展によって、暗号技術が脅かされるのはいつなのか。その時に備え、「近い将来から打たなければならない対策」と「事前の検討」はたいへん重要です。また新たな脅威に対しても、「安全な既存技術の発展」「新技術の導入」「新インフラへの転換」など、考えられるシナリオは一つではありません。 米国立標準技術研究所(NIST)で標準化が進む「耐量子暗号」や、量子技術による「量子鍵配送ネットワーク」といった直近で検討すべき新しい暗号通信技術、ならびに、来る本格的な量子情報時代の通信インフラである「量子インターネット」について、業界の先駆者たるスピーカー陣が、「最新の技術」と「すべてのIT事業者が備えておくべき心構え」について解説します。