草川恵太

日本電信電話(株) NTT社会情報研究所 主任研究員

2010年にNTT入社。研究所で暗号研究に従事。

Interop Tokyo カンファレンス 2022

2022/06/15 〜 2022/06/17
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草川恵太

日本電信電話(株) NTT社会情報研究所 主任研究員

量子セキュリティ:矛と「盾」

量子コンピューティングの出現によって、セキュリティシーンも変化します。本講演では、量子コンピュータの発展により危殆化する暗号技術について展望します。 「量子コンピュータにより解読される」という公開鍵暗号。公開鍵暗号技術のおかげで、現代人はインターネット上で初見の人々・顧客とお互いを確認し、秘密を守り、データの改竄の危険もなく、社会活動に取り組むことができています。このさき量子コンピュータの発展によって、暗号技術が脅かされるのはいつなのか。その時に備え、「近い将来から打たなければならない対策」と「事前の検討」はたいへん重要です。また新たな脅威に対しても、「安全な既存技術の発展」「新技術の導入」「新インフラへの転換」など、考えられるシナリオは一つではありません。 米国立標準技術研究所(NIST)で標準化が進む「耐量子暗号」や、量子技術による「量子鍵配送ネットワーク」といった直近で検討すべき新しい暗号通信技術、ならびに、来る本格的な量子情報時代の通信インフラである「量子インターネット」について、業界の先駆者たるスピーカー陣が、「最新の技術」と「すべてのIT事業者が備えておくべき心構え」について解説します。