越塚登氏
東京大学大学院
情報学環 教授
現在、東京大学大学院情報学環教授、データ社会推進協議会会長、スマートシティ社会実装コンソーシアム・理事長などを務める。専門は計算機科学。特に、IoTやデータ流通プラットフォーム、スマートシティ、スマートビル、オープンデータ、OS、コンピューターネットワーク、HCI、ブロックチェーンなどの研究に取り組んできた。近年は、情報システムだけでなく、法制度やビジネスモデルも含んだ社会基盤としての情報プラットフォームの構築に関心を持つ。具体的には、データ連携基盤(DATA-EX)、スマートシティのプラットフォームとしての都市OSなどの研究・開発・社会実装に取り組んでいる。
Interop Tokyo カンファレンス 2023
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越塚登 氏
東京大学大学院
情報学環 教授
ChatGPT:データ共有と大規模汎用言語モデル
さまざまなシステムにおいてAIの活用が進む中、「データ」のアセットとしての重要性が増してきています。とくに公的機関においては、データの共有・流通の基盤を「一つの大きな仮想プラットフォーム」化し、その上で種々のサービスを構築する取り組みが加速してきています。代表的な例として、「公共交通オープンデータ」「スマートシティリファレンスアーキテクチャ」などがあります。いずれも、サービスの元となりうるデータがあり、その活用の基盤の構築に主眼を置いています。
他方、GPT-3に代表される大規模汎用言語モデルが注目を集めています。とくにイノベーションの源泉ともなりうるChatGPTとその応用は、「データが持つ価値」について改めて考えさせられるものと言えます(GPT: Generative Pre-trained Transformer)。
本セッションではまず、「公的機関を中心に加速するデータ共有」「データ流通の加速がもたらす変革」について、データ基盤・スマートシティの専門家から紹介します。ついで、「ChatGPTがもたらすデータの価値」、とくに「言語資源の重要性」「ビジネス変革」について、自然言語処理の研究者から紹介します。
<要旨>
●データ共有 公的機関・データ基盤・スマートシティなどでの活用策
●データ流通 加速化と、それがもたらす変革
●Chat GPT データの価値向上と、ビジネス変革