原田保氏
一般社団法人地域デザイン学会
理事長
地域プロデューサー、ソーシャルデザイナー、現代批評家
1947年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。その後、(株)西武百貨店取締役、香川大学経済学部教授、多摩大学大学院教授などを経て、現在に至る。(株)西武百貨店時代には、企画室長、情報システム部長、関東地区担当、国際業務担当などを歴任する。また、在職中に米国のシアーズ・ローバック社に研修出向する。主に、経営戦略、新規事業開発、多角化戦略を担当するとともに、セゾングループの多くの戦略プロジェクトにも関与する。 大学教員時代は、主に経営戦略論、マーケティング論関連の講義を担当する。研究のアプローチはコンテクストをベースにしており、著書は100冊以上、論文は200本以上ある。(一社)地域デザイン学会などを拠点にしながら、地域デザインに関する講演、執筆活動を数多く行っている。
未来まちづくりフォーラム
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原田保 氏
一般社団法人地域デザイン学会
理事長
地域プロデューサー、ソーシャルデザイナー、現代批評家
社会課題の解決に向けた地域デザインの展開
我が国では多様な指標において国際ランキングが低下しており、この状況からの脱却を指向する主体は多くない。これは、地域創成においても同様であり、未だに地方創生(まち、ひと、しごと)を主張しており、国家のグローバルランキング改善のための方策はなされていない。
現在、世界は自由主義陣営、強権的陣営、グローバルサウス陣営という3つのグループが競争を展開しているが、大事なのは、地域も含めた国家政策や階層構造に影響を受けているということである。現時点では、経済的戦略層、文化的活動層、歴史的思想層の3層からの対応が必要でるが、この中で大事なのは、多くのグローバル指標において、ランクダウンが続いているのは、最下層の宗教的影響ふるさと力である。これは、個人よりも、家庭、そしてふるさとの重視である。
家庭の捉え方は、諸行動の背景にある日本的神が欧米的神に対してグローバル競争におけるアドバンテージを獲得できてない。その意味では、日本的な指標からグローバルな指標へのコンテクスト連関が不可欠である。つまり、我が国がグローバル競争においてハンディキャップからの脱却を図ることが期待されていることを認識すべきなのである。