ヨハン・マルクス・シュミットマン氏
IMFアジア太平洋地域事務所次長
直前にはIMFシンガポール駐在事務所代表としてアジアの金融市場のほか、マレーシアとシンガポールのマクロ経済分析に従事。IMF本部では、アジア太平洋局、西半球局、財政局、金融資本市場局に勤務し、IMF投資管理チームの業務も担当。行動ファイナンス、サステナブルファイナンス、為替ヘッジ、アジアにおける人口動態が経済に与える影響など、金融及びマクロ経済に関する幅広い論文を発表している。ゲーテ大学フランクフルトで金融経済学博士号を取得。
SDGグローバル・フェスティバル・オブ・アクション from JAPAN
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ヨハン・マルクス・シュミットマン 氏
IMFアジア太平洋地域事務所次長
気候変動への行動を促す金融のかたち
新型コロナウイルスによって引き起こされた混乱は、私たちの社会、経済や環境がいかにつながっていたかをあらためて浮き彫りにしました。株式市場は今世紀最悪の暴落を経験後、中央銀行による資本注入が行われ、短期間で株高ブームが起こっています。私たちの成長戦略が持続可能ではなかったのは明らかであり、コロナ禍からの復興を果たすには、社会、経済、環境と金融システムのバランスをとる方法を早急に見つけなければなりません。
人間と地球はいま、転換期を迎えています。パンデミックで大幅な後退を余儀なくされているSDGsを実現するためには、サステナブル・ファイナンス(持続可能な金融システム)が必要です。国連開発計画(UNDP)は2020年、SDGs達成につながる投資や事業のガイドラインや世界基準を策定し、それに適合した投資や事業を認証する取り組みとして「SDGインパクト」を発表しました。経済が厳しい状況なのにも関わらず、ESG投資などサステナブル・ファイナンスに関心が高まっている事実は、投資家や企業もシステム変革の必要性を認識していることを明確に示しています。IMFでは近年、気候変動に伴うリスクを加味したマクロ経済政策の助言や技術支援、融資を展開しており、サステナブル・ファイナンスをさらに推進しています。
このセッションでは、まず国際通貨基金(IMF)の専門家がコロナ後の経済展望をご紹介。その後、サステナブル・ファイナンスの専門家らが持続可能な未来のために、金融システムがどうあるべきかを議論します。気候変動危機におけるファイナンスの役割とは?SDGsやグリーン・リカバリー(緑の復興)に沿った金融システムをつくるために必要な具体的な取り組みとは? ESG投資やグリーン・リカバリーに関心のある投資家や企業の方から学生まで、サステナブル・ファイナンスについてもっと知りたい皆様のご参加をお待ちしております。