安田裕司氏
株式会社 三菱UFJフィナンシャル・グループ
執行役員 リスク統括部長
1993年4月 三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。渋谷支店、企画部(リスク管理)、国内留学(筑波大学大学院・ベイズ統計)、事務企画部、人事部、リスク統括部(東京・NY)を経て、2017年経営情報統括部長。2019年 執行役員CDO(Chief Data Officer)。2020年4月より、執行役員リスク統括部長。リスク管理・規制動向などの知見・データ分析をベースとした課題抽出・戦略立案、及びその戦略の実現に定評あり。
Sansan Innovation Project 2021
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安田裕司 氏
株式会社 三菱UFJフィナンシャル・グループ
執行役員 リスク統括部長
脱炭素社会実現への金融の役割〜TCFDをめぐる最新動向と メガバンクのカーボンニュートラル宣言
日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言、30年までの温室効果ガス46%(対13年比)削減方針に加え、今次コーポレートガバナンスコードでは来春創設予定のプライム市場参加企業にTCFDないしそれと同等の枠組みでの情報開示を求めている。そのTCFDでは、6月7日に「気候関連指標、目標及び移行計画に関するガイダンス案」等を公表し、パブリックコメントを受け付けた。さらに、日本銀行が7月16日に公表した「気候変動対応支援資金供給の骨子素案」でも事実上TCFD開示を行うような内容となっている。
このようにTCFDをめぐる内外の情勢は大きく変化している中、このセッションでは、TCFDの6月公表ペーパーを作成したメンバーの一人と、5月17日に邦銀として初めて2050年カーボンニュートラル宣言を行ったメガバンクの方をお招きし、TCFDの新しい提案内容とそれに至る過程、メガバンクとして初めてのカーボンニュートラル宣言に至る過程とその内容をご紹介いただいた後、今後の金融機関による投融資先の温室効果ガス把握の動き、さらに金融機関との対話を通じた企業の脱炭素へ向けた移行促進、そのためのイノベーション促進等を展望し、脱炭素社会実現に向けた金融機関、企業双方に求められるアクション等に関して考え、金融機関はもとより、企業サイドで脱炭素社会への対応に携わる方々へ1つの羅針盤を提供したい。