岸田重行氏
(株)情報通信総合研究所
ICTリサーチ・コンサルティング部 上席主任研究員
1997年より(株)情報通信総合研究所にて勤務、企業向けに調査・研究・コンサルティングを行う。 専門はモバイル通信全般、およびその周辺領域。「iモード」事業開発、携帯電話端末戦略、5G・Wi-Fi等関連の事業戦略など、グローバルな目線からの事業支援実績多数。 世界最大級の通信業界イベントであるMWC(Mobile World Congress)には、1998年より参加している。
Interop Tokyo カンファレンス 2021
- 国内講演者
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- 専門職
岸田重行 氏
(株)情報通信総合研究所
ICTリサーチ・コンサルティング部 上席主任研究員
5G Open RAN:その現状と見通し
モバイル通信において、無線アクセスネットワーク(RAN)を「オープンな仕様に基づいて要素ごとに分離し、組み合わせて利用できる」ようにすることを表す、「Open RAN」の取組が進んでいます。とくに5Gの普及を控えた2018年ころから、コストメリットを期待する通信キャリアを中心に取組が進み、現在ではベンダーも巻き込んで、世界的な大きなトレンドとなっています。
一方、Open RANの実装は“道半ば”であり、「本当に安定して稼働するのか?」など、明らかになっていないことも多くあります。またOpen RANにも様々な“流派”が存在し、かつそれらは国際情勢とも少なからず紐づいているため、状況が理解しづらい面もあります。輪をかけて「Virtual RAN」なる似て異なる存在もあり、それとの違いも気になるところです。
本セッションでは、こうした課題意識に応えるべく、「通信キャリアの企画担当者」や「海外動向に精通するアナリスト」とともに、Open RANの現状および将来について議論します。
<要旨>
・Open RANのねらい・期待
・Open RAN/Virtual RANの各“流派”
・実装の現状
・今後の見通し
Interop Tokyo カンファレンス 2022
- 国内講演者
- 教育・研究機関
- ディスカッション
- その他職名
岸田重行 氏
(株)情報通信総合研究所
クラウドネイティブ5Gは本当に実現するのか
2021年夏の「AT&Tとマイクロソフトの提携」や、2022年春のMWCにおいて発表された「楽天シンフォニーの一連の動向」など、モバイル分野では、キャリアグレードのネットワーククラウドへの関心が高まっています。前者は、AT&Tの5G Core(5GC)および関連のワークロードをAzure for Operatorsへ移行させようとする動きですし、後者は、楽天シンフォニーによる、(1) AT&Tとの協業、(2) Robin.io社(Kubernetesプラットフォーム)の買収、(3) シスコとのOpen RANでの戦略提携といった動きです。
たしかに5GCはクラウド上での実装が可能ですが、一方で、スケーラビリティや信頼性については未知数でもあります。
そこで本セッションでは、モバイルインフラのエキスパートおよび国内外の動向に詳しいアナリストとともに、期待の高まっているクラウドネイティブの“現在地点”を検証するとともに、今後の展開について議論します。