山内麻理氏
国際教養大学 客員教授 / 中央職業能力開発協会 参与
専門は雇用制度や教育訓練制度の国際比較、制度的補完性。カリフォルニア大学バークレー校 東アジア研究所、フランス国立労働経済社会研究所(LEST-CNRS)、ドイツ日本研究所等で客員 研究員、同志社大学 技術企業国際競争力研究センター、国際教養大学で客員教授(現任)。『 雇用システムの多様化と国際的収斂:グローバル化への変容プロセス』(2013)が、労働関係図 書優秀賞、日本労務学会学術賞を受賞、『欧州の雇用・教育制度と若者のキャリア形成:国境 を越えた人材流動化と国際化への指針』(2019)が大学教育学会選書入賞。日本労務学会・学術 賞審査委員、国際ビジネス研究学会・学会賞委員会委員などを歴任。博士(商学)。
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山内麻理 氏
国際教養大学 客員教授 / 中央職業能力開発協会 参与
欧州における企業の枠を超えた高度人材育成の仕組み ~労・使、政府、教育機関等ソーシャルパートナーの役割~
人口減少が進む日本において労働生産性を上げ国際競争に打ち勝つためには、高度人材の育成とリカレント教育の充実が急務です。
米国と違う福祉国家でありながら、高い生産性と適度な雇用流動性を維持してきた欧州諸国はこの問題にどう対応しているのでしょうか。
このセッションでは、中等教育段階の職業訓練が発達した欧州(特にドイツ語圏)における、労・使、政府、教育機関等ソーシャルパートナーの役割に注目し、個別企業の枠を超えた人材育成の仕組みを紹介します。
さらに、国ごとに異なる各ステークホルダーの役割とその社会的背景、労働市場における効果についても議論します。
新しい資本主義の要諦は「人への投資」と言われていますが、それをどう実現するか未だに具体的な施策が見えにくいようです。
90年代以降の日本で強調されてきた「キャリアの自己責任論」が解決策にはならないことは明白になりつつあります。
このセッションでは、日本の教育訓練制度が海外の研究者からどのように評価されてきたかについても光を当て、現状打開のための糸口を探ります。