村田明彦氏
株式会社TPSソリューションズ 代表取締役
トヨタ自動車の製造、生産技術、生産管理部門を中心に、トヨタ生産方式を手を汚して実践。2015年より、コンサルタントとして起業。コンサルティングをTPSの観点からだけではなく、スノークリスタル的にTPSを取り巻く様々な考え方・ツールを用意してコンサルティングが出来ればいいなと日々勉強しています。
IMPROVE - 現場力 × 組織力 -
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村田明彦 氏
株式会社TPSソリューションズ 代表取締役
もう一つのTPS(トヨタ生産方式)
TPSとは「ジャストインタイム」と「自働化」という二つのしくみから出来ていて、「かんばん」という紙片を用いて部品を後工程が前工程に引き取りにいく。また、すべての作業に「標準作業」を決めて、徹底した「ムダ取り改善」を全員で実施する。などなど、TPSをいかに実践していくのかの方法論が、今までも、今も世界中に流布されています。
しかし、トヨタ自動車においてTPSは、そのような方法論的TPSだけで実践されてはいません。
儲けるためのトヨタ生産方式は、いわゆる方法論としての「トヨタ生産方式」」と「トヨタの生産性評価システム」の二つのしくみによって実践されています。
会社全体の改善活動の目的を明確にするためには、その活動を何で評価するのかが重要です。その指標が明確でないと、活動の方向性があいまいになり、また活動の成果を正しく測定することもできません。みんなの頑張りを正しく評価できません。
そうすると、「さらなる改善のエンジン」もない状態になります。
さらに、その指標は、現場の一作業者から経営者に至るまで同じように共有されていて、現場の改善によるその指標の変化が、直接的に経営の収益に結びつくものでなくはなりません。
今日、方法論としてのTPSは世の中に溢れていますが、その成果を測定する「トヨタの生産性評価システム」は世の中に殆ど知られていません。今日はその「もう一つのTPS」について、その概要をお話しできればと思っています。
