請求書システムとは、請求書の作成・送付・受領・入金確認・保管といった請求業務全般をデジタル化し、自動化・効率化するツールの総称です。請求処理の手入力や紙の保管、拠点・部門ごとの運用の違いに課題を抱える企業では、業務の標準化やシステム間の連携、内部統制との両立が重要です。請求書システムの導入や活用を検討する際は、現場の運用に合わせつつ、請求から支払い、入金確認までの流れをどう効率化するかがポイントになります。
このレポートは、2020〜2026年開催の「請求書システムのセミナー登壇者ガイド」に関連する講演をもとに作成されています。
請求書システムのセミナー登壇者ガイドについて、次の講演者がそれぞれの視点から語っています。掲載された講演では、紙や手入力の負担を減らす個別業務の効率化から、請求書の受領・発行・債権管理をつなぐ業務設計へ、さらにAIを活用した自動化へと注目点が広がっています。一貫しているのは、請求業務の負担を減らしながら、処理の正確性や内部統制を保つことです。近年は特に、AIエージェントによる請求書処理の自動化や、請求から入金消込・督促までを分断せずに管理する方法が取り上げられています。
- 權田義教氏(株式会社長谷工コーポレーション・グループ経理部 部長)「グループ13社の請求書業務を改革し、現場と経理双方の効率化へ」
- 持木健太氏(TOMAコンサルタンツグループ株式会社・取締役 中小企業診断士)「AIエージェントで経理業務はどう変わる?― 経費精算・請求書受取に見る自動化の具体例」
- 源栄公平氏(株式会社インフォマート・ホリゾンタルセールス部 部長)「月次決算早期化と内部統制を支える!請求書業務標準化の実践法」
- 田中慎一氏(アクタスITコンサルティング株式会社・シニアマネジャー ITコーディネータ)「少人数経理を実現する「最後の壁」を外す~請求書受領・支払業務が変わればついにAI時代の経理が完成する~」
- 田口真司氏(パナソニック ホームズ株式会社・業務革新課 課長 (兼) DX推進室 主幹)「年間8800時間の工数を削減した請求書受領業務の改革 人にしかできない「考える仕事」へのシフトとは」
- 吉澤ちひろ氏(Sansan株式会社・マーケティング部 オフラインプロモーショングループ アシスタントグループマネジャー)「AX推進を阻む2つの壁を越える、Bill OneのAI活用とは〜請求書受領業務の手間を「なくせる」世界へ〜」
- 塩沢伸遥氏(株式会社DONUTS・ジョブカン事業部 会計・見積/請求書グループ サービス責任者)「請求書・見積書を“作成だけ”で終わらせない 帳票発行DXの最新実務」
- 飯島光修氏(株式会社Hajimari・コーポレートファイナンス室 GM)「請求から回収まで分断しない AI時代の債権管理を全体最適で設計する方法」
- 綿引友麻氏(株式会社TOKIUM・プロダクトマーケティングマネージャー)「現場で請求書は受け取らない「支払漏れゼロ」の経理へーWEBダウンロード・FAX・紙・メールまで全形式代行受領」
- 前田真志氏(株式会社invox・Customer Success)「最新サービス情報をまとめて公開!5社の請求書受領サービスデモを一気見セミナー」
AX推進を阻む2つの壁を越える、Bill OneのAI活用とは〜請求書受領業務の手間を「なくせる」世界へ〜
講演者の登壇内容は、下部の「主催社イベントはこちら」からご覧ください。
※役職等は講演当時のものです
月次決算早期化と内部統制を支える!請求書業務標準化の実践法
講演者の登壇内容は、下部の「主催社イベントはこちら」からご覧ください。
※役職等は講演当時のものです
入社1年目が、創業65年の老舗企業で実践した業務変革
株式会社MGCは、食品工場向け製造設備の搬入・据付・整備・撤去を手がける、従業員70名の企業です。経理業務を担うのはわずか3名。電子で届いた請求書も印刷して確認するなど、アナログな文化が根強く残る環境でした。属人化と時代遅れへの危機感から、Bill Oneを導入。請求書受領という一点突破から着手し、債権管理・経費へと展開。改革は連鎖し、場所・時間・担当者を選ばない経理を実現しました。本講演では、いかにして請求書受領・債権管理・経費の3領域を導入・浸透させたのか、その具体的な工夫についてお伝えします。
大学在学中の2024年11月、紙の預金出納帳に手書きで記帳することから株式会社MGCの経理業務に携わり始めた。長年続いていた慣習に疑問を持ち、現場と危機感を共有しながら、請求書受領・経費・債権管理のサービス選定・比較検討から契約手続き、社内導入・運用開始までを一貫して主導。2026年4月の本格入社以降も、経理を起点とした全社的な業務改善に挑戦し続けている。
※役職等は講演当時のものです
グループ13社の請求書業務を改革し、現場と経理双方の効率化へ
マンション設計・施工大手である長谷工コーポレーション。Bill One導入済みのグループ会社含め、13社で年間11万件を超える請求書処理は、拠点ごとの目視照合や手入力・回覧による郵送コストが発生し、属人化と業務滞留が現場と経理双方の課題でした。本講演では、同社がBill Oneを導入し、現場の業務負荷を増やすことなく「紙処理の撤廃」と「支払い処理のスピードアップ」を推進したプロセスを紹介。さらに、グループでバラバラだった請求書処理の標準化を進める目的と経理組織の未来像をお伝えします。
1998年、株式会社長谷工コーポレーションに入社。株式会社長谷工コミュニティ 関西にて経理課に配属された後、株式会社長谷工アネシス、株式会社長谷工リフォームを経て、28年間でグループ会社26社を担当。複数社の会計システム導入、基幹システム導入などシステム導入プロジェクトを経験。
※役職等は講演当時のものです
AIエージェントで経理業務はどう変わる?― 経費精算・請求書受取に見る自動化の具体例
講演者の登壇内容は、下部の「主催社イベントはこちら」からご覧ください。
DX推進の総責任者として、テレワーク環境構築・ペーパーレス化・電子帳簿保存法対応・ビジネスモデルの再構築などで活躍中。 企業の労働生産性向上や付加価値向上を目指して、中小企業から上場企業まで幅広く対応している。
※役職等は講演当時のものです
AIエージェントで経理業務はどう変わる?― 経費精算・請求書受取に見る自動化の具体例
講演者の登壇内容は、下部の「主催社イベントはこちら」からご覧ください。
経費精算SaaS領域での営業経験を活かし、企業のバックオフィス改革を推進。 現在は株式会社LayerXにて、税理士事務所や業務コンサルティング会社とのパートナー協業を専門に担当。士業・コンサル業界との連携を通じて、中小企業から上場企業まで幅広い層のDX支援・生産性向上に尽力している。
※役職等は講演当時のものです
請求書システムの講演者選びは、次の手順で進めることをオススメしています。
1.イベント全体のテーマを決める
まず、イベントで取り上げるテーマを決めましょう。テーマが決まっていれば、具体的な講演内容は講演者と相談しながら詰めることができます。
2.講演の役割を決め、候補者を選ぶ
次に、イベント内における講演枠の位置づけを整理します。例えば、基調講演やクロージングセッションとしてイベントの中心を担っていただくのか、企業のキーパーソンに登壇いただき、業界の先進事例として社内の取り組みを紹介していただくのか、などを決めます。その役割に合う候補者を選び、イベントの概要と発信されたい依頼内容を伝えます。講演者によっては「未来のあるべき姿を話す」潜在層向けのコンテンツが得意な方や「現場向けのノウハウや最新トレンドなどを話す」顕在層向けのコンテンツが得意な方などタイプが分かれますので過去の登壇を参考いただくことがポイントです。
3.イベント参加対象者に合わせて、講演テーマを具体化する
講演者が決まったら、呼び込みたい参加者の層に合わせて、講演テーマや内容を調整します。大企業の経営層、部長・課長などのマネジメント層、現場の担当者では関心や課題が異なります。誰に、何の情報を伝えたいのかを明確にし、講演者と相談して仕上げましょう。
又、イベント開催日と講演者の予定が合わない場合もあるため、講演者の候補は事前に3〜5名ほどご用意しておくとスムーズです。
請求書システムの講演テーマで各年の傾向を調査しています。
対象年は2025年から2020年までで、最新年の2026年は扱いません。講演や導入事例の素材から、請求書業務のデジタル化やシステム導入に関するテーマの変化をまとめます。
2025年:請求書DXを業務改革や経営判断につなげる
講演では、請求書業務のデジタル化を出発点に、経理業務の変革や経営判断の迅速化を目指すテーマが見られます。野村不動産ホールディングスの今川友博氏は、請求書業務の完全電子化や社内展開の工夫、効率化後の展望を紹介しました。また、紙や手作業の削減を通じて、月次決算の早期化や経営判断のスピード向上を目指す内容も扱われています。
導入事例では、請求書の発行・受領の電子化に加え、属人化の解消、監査対応、現場との情報共有など、導入後の業務全体の変化が具体的に紹介されています。年間20万件の請求書のデジタル化に取り組む竹中工務店の事例では、プロジェクトを主導した郷門輝雄氏が、変革の過程や実践的な知見を共有しています。
2024年:受取・発行・回収を含む請求業務の効率化
請求書の受領だけでなく、発行や代金回収、経費精算までを含めた業務効率化がテーマとなっています。インボイス制度や電子帳簿保存法への対応に加え、郵便料金の値上げを見据えた郵送コスト削減、請求書の電子送付、受発注業務の自動化などが取り上げられました。
導入事例では、請求書処理の工数削減や、紙書類の検索・保管の効率化、請求書発行の電子化などが報告されています。法制度への対応を目的にとどめず、業務フローを見直す視点が強まった年です。
2023年:インボイス制度への対応から、継続的な業務改革へ
インボイス制度の開始を前に、適格請求書の受領・発行や登録番号の確認、電子帳簿保存法への対応を扱う講演が多く見られます。一方で、制度対応を終点とせず、請求書業務のプロセス改革や経理DXにつなげるテーマも増えました。
講演では、請求書のデジタル化による業務効率化や、AI-OCR・ワークフローを活用した自動化、法対応を進める際の実務上のポイントが紹介されています。導入事例でも、請求書処理時間の短縮や手入力ミスの削減、請求書の一元管理など、制度対応と日常業務の改善を組み合わせた成果が目立ちます。
2022年:法改正への備えと、請求書業務の再構築
電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の開始を見据え、早期の準備や実務対応を解説する講演が中心です。法令の概要だけでなく、請求書の電子化、受領後の処理、経費精算、社内の運用フローをどう整えるかが取り上げられています。
袖山喜久造氏は、インボイス制度や電子帳簿保存法に関する実務上の対応を解説しました。また、松岡俊氏の講演では、自社の経理部門における電子化や業務改善の経験が紹介されています。制度対応を機に、紙や手作業を見直すテーマが広がった年です。
2021年:テレワークを背景に、請求書の電子化を推進
新型コロナウイルスの影響によるテレワークの拡大を背景に、紙の請求書処理が出社の要因となる課題や、電子化による働き方の変化が多く取り上げられています。改正電子帳簿保存法や2023年開始予定のインボイス制度を見据え、請求書受領のデジタル化や業務フローの見直しを促す内容も目立ちます。
柴野亮氏は、請求書受領のデジタル化と業務効率化をテーマに講演しました。また、岡本浩一郎氏は電子インボイスの仕組みづくりについて紹介し、松岡俊氏は自社の経理部門における電子化の取り組みを取り上げています。
2020年:請求業務のDXと電子請求の将来像
コロナ禍におけるテレワークへの対応を背景に、請求業務のDXや電子請求の普及に関する講演が行われています。電子インボイス推進に向けた動きも始まり、請求書の電子化に何から取り組むべきか、今後どのように業務が変わるのかが主なテーマです。
当時は、紙の請求書業務をデジタル化することで、場所に縛られない働き方や業務効率化を実現する方向性が示されていました。請求書システムを、法制度や働き方の変化に備えるための業務基盤として捉える視点が見られます。
事業内容や置かれた環境によって有効な打ち手は異なりますが、本レポートをアイデアのヒントとして、貴社ビジネスイベントの事業拡大を成功させる一助としていただけますと幸いです。
請求書システムに関する講演では、法制度への対応を入り口に、請求書の受領・発行・支払業務の効率化、社内の業務フロー改革、経営判断の迅速化へとテーマが広がっています。開催時期や参加者の課題に合わせて、制度解説、実務ノウハウ、導入企業の事例を組み合わせると、講演内容を具体化しやすくなります。
※登壇者の氏名・所属・役職は講演開催当時の情報です。現在の所属・役職とは異なる場合があります。
※本レポートは、ビズスタに掲載された「請求書システムのセミナー登壇者ガイドの成功事例」をテーマにした講演情報と、各社が公開している導入事例を元に傾向を分析しています。
※導入事例の参照:株式会社Hajimari「月2000件の入金消込にかかる工数がAIで半分に。債権管理システムの切り替えで実現した業務効率化」
編集者:ビズスタ市場調査チーム